こんにちは
株式会社ROBOTPAYMENTでプロダクトデザイナーをしている明石です。
デザイン組織として業務をしていく上で、密に連携していくこととなる開発組織との関係性について、今まさに取り組みを進め始めたところです。 今回は、その取り組みの背景や、これからどう進めていきたいかをまとめてみました。
きっかけは「確認しないままリリースされる」ことへの違和感
私が強く課題意識を持っていたのは、デザイナーがリリース前の最終確認に関与しないまま、実装されたUIがそのまま本番環境に出てしまう体制でした。
プロジェクトに深く関わってきたはずのデザイナーが、リリースの最終段階から抜け落ちている。
「これ、本当にこのまま出して大丈夫だろうか?」と、既存のプロセスに違和感を感じておりました。
デザイナーの確認のプロセスを挟まないことにより、意図していたデザインと実際の実装との間にズレが生まれてしまい、細かいUIの違和感や、体験上の引っかかりが発生する可能性もあります。
こうした状態を放置したままでは、プロダクト全体の品質や、ユーザーが感じる体験価値にも影響してしまいます。
この違和感をきっかけに、「作って終わり」ではなく「届けるところまで責任を持つ体制」へと変えていきたいと思うようになりました。
「デザインは作って終わり」ではなく、届けるところまで責任を持ちたい
このような課題を受けて、
デザイナー自身がリリースまで責任を持って関わる体制を作ろうとしています。
その第一歩として、以下の3つの軸で取り組みを進めています。
1. 受入テストへのデザイナー参加
これまで主に開発やQAの方が対応してくださっていた受入テストに、
デザイナーも積極的に関与していこうとしています。
受入テストとは、実装された機能や画面が要件通りに作られているかを確認する、いわば「最終の品質チェック」です。
ユーザー視点での見た目や操作感、導線の正しさなどを細かく確認し、不具合や意図しない動作がないかを見ていきます。
ここにデザイナーが入ることで、
- デザインの意図が正しく反映されているかを確認できる
- ユーザー体験の視点からの改善ができる
- 実装ズレによる認識齟齬を防げる
といった効果が期待できます。
まだまだ体制として定着はしていませんが、リリース直前にFigmaと照らし合わせて受入表にチェックを記録し、開発・PMとすり合わせる流れを少しずつ始めています。
2. 要件定義・デザイン作成時からの開発連携
リリース前だけでなく、もっと早い段階からの連携も重要だと考えています。
要件定義やデザインをしていると、「この仕様ってユーザーにとって本当にわかりやすいのか?」「ここの導線って複雑じゃないか?」など、デザイナー視点で気づくことが多くあります。
また、非デザイナーであるエンジニアチームから見たデザインに対する意見も収集できれば、より共にプロダクトを作っていく体制を整えられるのではと考えています。
だからこそ、初期の段階から開発(PdM含む)と認識をすり合わせながら進めることで、
- 要件とデザインのズレを防ぐ
- 開発にとって実装しやすく、保守性も高いUIを設計できる
- 変更やトラブルにも素早く柔軟に対応できる
- 多角的にデザインへのフィードバックを収集し良いプロダクト作りへ繋げる
といった状態を目指していきたいと考えています。
そのために、要件定義の場にデザイナーも入り、プロトタイプやモックを使って認識合わせをしながら進める動きを始めたいと考えています。
3. プロセスを組織として定着させていくこと
とはいえ、こうした取り組みは私一人だけでやるものではありません。
組織として動いていけるように、デザイン組織内でもナレッジ共有や意見交換の場を持ち始めました。
例えば、
- 「過去の案件ではこういうズレがあった」
「この表現だと開発との認識合わせがうまくいった」
といった事例を持ち寄り、よりよい連携のあり方を探っていきたいと考えています。
一度取り組んで終わり、ではなく、継続的に仕組みとして回していけるよう、今後も改善を続けていく予定です。
最後に
まだまだ模索中で、「これが正解!」という体制には至っていません。
ですが、プロダクトの体験価値を最大化するためには、開発との連携強化は避けて通れないテーマだと強く感じています。
今後も、デザイナーと開発とPdMが対等なパートナーとして協働し、ユーザーにとって最適な体験をつくるチームを目指して進めていきたいと思います。
取り組みの中で得られた気づきや改善のヒントは、また別の機会にシェアさせていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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