こんにちは！株式会社ROBOT PAYMENT（以下、ロボペイ）でUXデザイナーをしている三木です。
UXデザイナーとしてユーザーインタビューやアンケート調査をする機会も多くありますが、このような調査を行う際、結果を左右する重要な要素の一つが「調査設計」だと思っています。
調査設計がしっかりしていれば、信頼性の高いデータを収集し、適切な分析を行うことができます。
この記事では、調査設計の重要性と、実際に私が取り組んでいることや意識していることなどをご紹介します。
なぜ調査設計が重要なのか
調査設計とは、調査目的を達成するための計画や手順を定めるプロセスのことです。 これには、調査手法の決定や調査対象者の選定、具体的な質問の作成などが含まれます。 調査設計が適切でないと、収集したデータの信頼性が低くなり、分析結果に誤りが生じる可能性があります。せっかく調査したのにプロジェクトで活用できない…といったことも起こり得ます。 逆に、しっかりとした設計があれば、調査の目的を効果的に達成でき、価値あるインサイトを得ることができます。
調査設計のステップ
ここからは調査設計の具体的なステップをご紹介します。
1. 目的の明確化
最初に、調査の目的を明確にすることが重要です。
調査目的が曖昧であったりズレてしまうと、この先の工程をいくらしっかり行ったとしても質の高い調査になり得ないことが多い印象です。
調査目的を明確にする際に私が大切にしているのが「プロジェクトの状況や課題を正しく捉えること」です。
どういう状況で調査が必要となっているのか、何が明らかになればプロジェクトが前に進むのかを踏まえた上で、どういった調査であるべきかを考え、調査目的として落としこんでいくイメージです。
そのため、このフェーズでは、プロダクトマネージャーをはじめプロジェクトの関係者と密にコミュニケーションを取り、「何を知りたいのか」や「どのような結果を期待しているのか（結果をもとにどういった判断を行いたいのか）」などを細かい視点で認識を合わせることを意識しています。
2. 調査手法（データ収集方法）の決定
目的を明確にする中で「今回の調査で明らかにしたいこと」が見えていると思いますので、それを達成するための調査方法を検討します。
アンケートやインタビューなどが思い浮かぶと思いますが、それぞれのメリット・デメリットを考慮し、関係者に伝えた上で最適な調査手法を確定します。
3. 対象者の選定
調査目的に沿って、調査の対象となる人々を選定します。
対象者を選定する上でマストとなる条件をあらかじめ決めておき、その条件に沿って代表的なサンプルを抽出します。
4. 質問リストやスクリプトの作成
調査において質問の質は非常に重要であり、 調査目的を達成できるような質問リストを作成する必要があります。
合わせて、調査対象者が質問の意図を正しく理解し回答しやすい言い回しや表現にすることも意識したいポイントです。
インタビューの場合は、ここからインタビュースクリプト（インタビュー台本）に落としこんでいきます。
一問一答のようではなく、インタビュー対象者がより自然に会話できるような流れを意識しながらスクリプトを作成しています。
またスクリプトを作成する目的として、もしも私がインタビューに参加できなくなってしまった際に、そのスクリプトをもとに代役の方にすぐに進行してもらえる環境を整えておくという意図もあります。
5. その他
インタビューもアンケートも実施前に社内で簡易的なテストを行えると良いと思っています。
インタビューであれば事前にリハーサルを行うことで進行する上でのイメージもつき、質問に対する回答の予測などもできるため、より質の高いデータ収集に近づけるはずです。
アンケートであれば、実際のアンケートフォームからテスト回答してもらうことで、質問数や選択肢の内容が回答負荷を与えていないかなどのフィードバックを得られ、最適なバランスを考慮して調整できます。
最後に
調査設計の重要性をお伝えしつつ、私が取り組んでいる流れや意識しているポイントについて簡単にご紹介いたしました。 私自身も調査設計のフェーズで悩むことが多く、より品質の高い調査にするために模索することが多いため、今後もっと精進していきたいと思っています。 調査業務に携わる皆さんにとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
We are hiring！！
ROBOT PAYMENTでは一緒に働く仲間を募集しています!!!
speakerdeck.com
www.robotpayment.co.jp
