ROBOT PAYMENT TECH-BLOG

株式会社ROBOT PAYMENTのテックブログです

駆け出しのPMが「プロダクトマネージャーのしごと」の輪読会で学んだこと

こんにちは。ROBOT PAYMENTでプロダクトマネージャー(PM)をしている中尾です。
私は昨年8月からROBOT PAYMENTでPMとして働き始めました。エンジニア出身で前職はITコンサルタントであり、新しい職種へのチャレンジでした。9月末から「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」の輪読会が始まりましたので、早速参加することにしました。

PMに限らずシステム開発全般から見て良い本

この本は評判が良かったので、書籍購入補助制度を利用して事前に読んでいました。感想として、PMだけでなくシステム開発に携わる人なら誰にでも有益な内容だと感じました。

本書ではたくさんのアンチパターンが紹介されていますが、既視感があることばかりでした。例えば、シニアステークホルダーが突然やってきて、壮大で曖昧な構想を話し出し、すぐに対応してくれないかと依頼してくるケースが紹介されています。開発チームとしては困ったことですが、誰しもこうした経験があるのではないでしょうか。その時、すぐに断ったり、請け負ったりすることが良くないと説明しています。エンジニア視点の書籍だと、「システムのことを理解していないステークホルダーの無茶振りをどうかわすか」という話になりがちです。

本書の良いところは、一貫してステークホルダーを悪者にしないことです。そこで何が起きているのかを分析し、プロダクトを前に進めるためにはPMはどう考え、どう対応すべきなのかが書かれています。PMの視点というのは、プロダクト全体の最適解を追求する視点とも言えます。PMがいない組織においても必要な視点なのですが、全体最適の視点を持って調整する人がいないゆえにうまくいっていない組織も多いです。

輪読会のいいところ

一人で読んでも学びになりますが、輪読会に参加することの意義も大きかったと感じます。

輪読会は、主に章ごとに発表者が内容をまとめて発表し、その後に感想を共有し、発表者が設定した関連するテーマについてディスカッションするという流れで行われました。

良いところの1つめは、様々なバックボーンを持ったメンバーの見方や考え方を知ることができ、内容の理解が深まったことです。また、今回の書籍がプロダクトマネージャーのあり方をテーマにしていることもあり、それぞれが大切にしたいと考えている価値観を共有できたことも良かったです。転職直後の私にとっては、結果的に、転職の選択が間違っていなかったと確認する場にもなっていた気がします。

プロダクトマネージャーのマインドセットを学べた

書籍で一貫して書かれていることの一つに、プロダクトマネージャーは曖昧さを持った存在であることが挙げられます。事業責任者は事業の結果に責任を持っており、部下がいてトップダウンで進める権限を持っています。一方で、プロダクトマネージャーはプロダクトの成果に責任を負っていますが、部下がいるわけではありません。開発部門が開発しますし、営業部門がプロダクトを売りますが、プロダクトマネージャーは開発も営業もしません。

何のために何を作るのかを定義し、障害となるものを取り除くために、関係各所のステークホルダーと協力・調整して進めます。コミュニケーションはいつも対等な立場になる一方で、物事を決めていくことが求められます。PMとして働くようになってから数ヶ月が経ちましたが、これは実際に仕事をしていて、いつも感じることでもあります。

輪読会を通して、プロダクトマネージャーがどんな存在であり・どのようなマインドセットを持つべきかについて、チームメンバーと共通の理解を深めることができたと思います。日々の仕事の中では、うまくやれていると思える時もそうでない時もありますが、どんなスタンスでいるべきかを理解・共有できていたことが役立っていると感じます。

輪読会は継続的に実施されているので、次の輪読会にも参加したいと思っています。



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