株式会社ROBOT PAYMENT(以下ロボペイ)でPMをしている中尾です。
ロボペイではプロダクト部と技術部の共同の定例会を月次で行っており、その中でLTの時間があります。
先日、オブジェクト指向ユーザーインターフェース(OOUI)についてのLTをしましたので、その内容を共有します。
OOUIとは
OOUIは、オブジェクト(もの、名詞)を起点としてUIを設計することです。タスク(やること、動詞)を起点としたUIに比べて使いやすいものになり、開発効率も向上します。
提唱者の上野氏は、タスク指向からオブジェクト指向へ設計を変えることは汎用的で強力なUI改善方法であり、銀の弾丸とも言えると述べています。また、業務系のアプリケーションでは、タスクを起点とした設計になりがちであり、使いにくさや保守性の問題が生じる原因になっていると指摘しています。
設計手法の詳細については上野氏のブログを参照ください。
OOUIの根底にある考え方
私はエンジニア出身のPMなのですが、UXにはずっと興味があり、「コンピュータは、むずかしすぎて使えない」(アラン・クーパー著)や「誰のためのデザイン」(ドナルド・ノーマン著)といった書籍に影響を受けてきました。
OOUIは実用的だと思うのと同時に、根底にある、設計者がモデルをデザインすることが重要だという考え方と、ユーザーに自由を与えるという考え方に共感しています。
言われたことをその通りに設計するということはありがちです。特に業務系システムでは、要求を正確に網羅して実現する必要があるため、その傾向が強いです。しかし、要求されたユースケースに対応するようにそのまま設計していくと、タスク起点の設計になってしまいます。設計においては、どのようなモデルで実現するかを考える必要があり、モデル次第で使い勝手や拡張性が変わってきます。そこに開発・設計の難しさと面白さがあります。
ユーザーに自由を与えるという発想もできる限り実現したいものです。モデルの構造をユーザーに見せることによって、ユーザーが操作の結果を予測できるようになり、ユーザー自身が自分の状況に合った使い方ができる、というのが理想です。設計者が意図しないような使い方ができるかもしれません。
発表してみて
LTの反応はよかったです。質問も多く寄せられ、今後取り入れたいという声もありました。既に知っていて必須の知識でしょうという方もいました。
限られた時間の中でしたが、OOUIの根底部分の考え方を共有することもできたと思います。
既存のアプリケーションのモデルを改善していくことは簡単ではありませんが、少しずつ良いものにしていきたいと思っています。
We are hiring!!
ROBOT PAYMENTでは一緒に働く仲間を募集しています!!!
speakerdeck.com
www.robotpayment.co.jp