ROBOT PAYMENT TECH-BLOG

株式会社ROBOT PAYMENTのテックブログです

請求管理ロボで初めてのペルソナづくり

こんにちは!株式会社ROBOT PAYMENT(以下、ロボペイ)でUXデザイナーをしている三木です。

先日公開したブログで「社内の動きとして『ユーザー理解』に対する感度の高さや必要としている雰囲気が日々強まっている」と紹介し、「ユーザーに関する共通理解がカギになる」とお伝えいたしました。 上記についての詳細は下記記事をご覧ください。

tech.robotpayment.co.jp

「ユーザーに関する共通理解」の第一歩として、弊社プロダクトの一つである「請求管理ロボ」のペルソナ作りを現在進めております。 今回ペルソナを作ろうとなった背景や作成の目的、具体的にどのように進めているかについて簡単にご紹介できればと思います。

「ペルソナ」が必要な背景と作成の目的

「ペルソナがあった方が良い」という社内の声を受け、改めてペルソナが必要な理由を整理してみました。その結果、現状の課題として下記3点があると考えました。

  • 請求管理ロボのサービス提供範囲拡大に伴い、体験に関わる人や場面が広く、業務の全体像を捉えづらい
  • 考慮すべきユーザー業務フローが広がり、ユーザーのどこに課題があるか分かりづらい
  • ロボペイ側も関係者が増え、それぞれが捉えている「ユーザー像」が存在し、意思統一できていない可能性が高い

つまり、「請求管理ロボが『誰』のためのサービスなのか分かりにくくなってきている」ということです。

上記のような現状を受け、請求管理ロボに関わるメンバーがユーザーに対して共通認識を持てるようになること、営業活動、オンボーディング、マーケティング、機能開発・改善など、それぞれの職務を遂行する上で拠り所となるようなペルソナを作成することを目的にプロジェクトをスタートさせました。

関係者を積極的に巻き込んだ「プロトペルソナ」作り

ペルソナを作成するにあたり、どのようなペルソナをどのように作るべきか検討し、今回は「プロトペルソナ」を作ることに決めました。 「プロトペルソナ」とは、インタビューなどに基づかず仮説ベースで作成するものです。 本来であれば実際のユーザーにインタビューなどを行い、その情報をもとにペルソナを作成していくのですが、今回は「共通認識」を揃えることが最大目的であるため、請求管理ロボの関係者から意見を貰い、そのデータを元に作るのが良いと判断しました。 言い換えるならば、ペルソナを作成するデータ元を実際のユーザーではなく敢えて「請求管理ロボの関係者からの意見」にすることで共通認識をより揃えやすくするといった狙いがあります。

請求管理ロボの関係者から意見を集めるために、営業、カスタマーサクセス、サポートデスク、マーケター、エンジニアの各担当者に声をかけ、請求管理ロボのユーザー像について各々が普段感じていることを中心に発散する場を設けました。 また、弊社の精算課メンバーにも声をかけ、よりユーザーに近い存在として意見を出してもらう目的で参加してもらいました。 いきなり「請求管理ロボのユーザー像について意見を出して!」と言われても何から言えば良いのか…と戸惑ってしまうと考え、考えてほしいユーザータイプ(今回は立場の異なる3つのユーザータイプ)を事前に設定することで、前提となる目線合わせをあらかじめ行いました。 また、「商談での態度(よくする質問)」や「導入後の問い合わせ内容」など意見出しの項目をあらかじめ用意しておくことで、より意見が出しやすいように工夫しました。 上記のような意見出しをワークショップ形式で行い、社内的にこのような取り組みはあまり馴染みのないものでしたが、参加者の皆さんにたくさん意見を出していただくことが出来ました。

出していただいた意見をもとに、請求管理ロボの認知〜導入・運用において、各職能にとって必要となる情報や参考にすべき情報が何かを整理・集約し、プロトペルソナとしてまとめ上げます。 請求管理ロボのユーザー像について意見を出してもらったメンバーに再び集まっていただき、作成したプロトペルソナについて評価を頂く場も設けています。 ここでは、作成したプロトペルソナのような人物が、請求管理ロボのユーザーとして「実際にいそうかどうか」にこだわって評価してもらっています。 ここで妥協してしまうと、せっかく作っても結局使われない資料となってしまうため、各職能のメンバーに自分ごと化してもらうためにも細かい点までこだわってブラッシュアップしていきます。

今後の展望

プロトペルソナについては現在絶賛ブラッシュアップ中のため、今回のブログではここまでしかご紹介できませんが、今までペルソナなどに縁遠かった組織でこのような取り組みを始動させた背景や進め方が少しでも伝われば幸いです。 今回ご紹介したプロセスで作成したプロトペルソナがどのようなものになったのか、作成後どのように使われているかについてはまた機会があれば別途レポートできればと思います。 そして、今回作ったことをゴールとせず、各職能のメンバーが常に拠り所にできるようなものであるためにアップデートをかけて運用していきたいと思っています。そのためには、実際のユーザーにインタビューした結果を用いることで仮説を検証しながらブラッシュアップしていくことも取り入れていきたいです。 また、今回は請求管理ロボのプロトペルソナを作成していますが、弊社の他のプロダクトでもペルソナの必要性を感じているため、各プロダクトごとにペルソナを立ててユーザー理解や認識統一を図っていければと思います。