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Qiita Night イベントレポート「ハッカソンを通じたエンジニアリング組織の強化」

こんにちは!開発サポートをしているRP_Naoです!
エンジニア・PM・デザイナーの組織に所属し、各専門職のメンバーが本来の業務に集中できるようサポートしています。
エンジニア広報も開発サポートの仕事の一つです。

さて、今回は先日開催されました「Qiita Night~エンジニアリングマネジメント~」にて、 弊社エンジニア社員が「ハッカソンを通じたエンジニアリング組織の強化」というテーマでLT発表を行ったので、内容をご紹介します。

弊社での新たな挑戦となったハッカソンの取り組み内容には、独自の工夫も多く含まれており、私自身、発表を聞いていて非常に興味深かったです。
ハッカソンを活用してどのように組織を強化したか、準備から実施までの運営、得られた成果と課題、そして次回に向けた改善策まで、レポートにて詳細にお伝えします。


ハッカソンを通じたエンジニアリング組織の強化

目次

エンジニアリング組織強化とハッカソンの繋がり

そもそも、エンジニア組織強化とハッカソンがどう繋がるの?と思いますよね。
ハッカソンが課題解決に導いてくれるポイントを弊社の事例でご説明します。

エンジニア組織として弊社が抱える4つの課題

  1. 技術挑戦とスキルアップの機会不足
    • 事業計画に沿った開発が求められるため時間の確保が困難である
    • 担当するプロダクトの開発だけでは技術スタックが変化しづらい
  2. 他部門間のコミュニケーション不足
    • 担当するプロダクトが異なると連携する機会が少ない
    • 各チームでの有効な施策が他のチームと共有されていない
  3. プロダクトに対する個人的アイデアの実現が難しい
    • 顧客価値を優先する開発方針であるため、個人的に「あったら良いな」と思う機能をプロダクトに反映させるのはハードルが高い
  4. エンジニア組織の社内アピール不足
    • フルリモート環境のため、エンジニアの業務内容が社内で見えづらい
    • エンジニアの成果をアピールする場が不足している

特に技術挑戦の機会不足やコミュニケーション不足などの課題は、多くのエンジニア組織が抱える共通の悩みではないでしょうか。

ハッカソンの実施で実現できること

上記の課題を解決する方法として、ハッカソンの実施が課題にマッチします。

  1. 技術スタックにとらわれない自由な技術選定ができる
  2. 部門を超えたチーム編成ができる
  3. 個人的なアイデアでもテーマに沿っていれば開発可能である
  4. 発表の場でエンジニアの技術力を社内にアピールできる

ハッカソン実施までの流れ

1. 企画

期間:開催日の約2ヶ月〜1ヶ月前

企画内容

  • 対象テーマ:『4つの課題』の解決に繋がる内容を設定
    • プロダクトの価値向上に貢献する可能性があるもの
    • 社内の業務改善に貢献する可能性があるもの
    • システムや開発環境のリファクタリング・リアーキテクチャに関わるもの
    • 自身のスキルアップに関わるもの
  • 「社内業務改善」に関しては、営業、CS、マーケティングなどの各部署から具体的な課題を収集
  • 今回はより積極的に参加してもらうため自主参加型とする

2. 告知

開催の約1ヶ月前に全体説明会を実施

3. チームビルディング&開発テーマ決定

  • 準備期間は約1ヶ月
  • チームマッチング会を開催し、部署横断でもチームが組みやすいように支援を行う
  • 実施テーマを運営に事前共有してもらいテーマとの擦り合わせを行う

4. 開発・発表

  • 4チーム、13名のエンジニア・PMが参加
  • 開発〜発表の3日間、参加者は通常業務を停止し、集中してハッカソンに取り組む
  • 全社員の約半数である60名が視聴者として参加
  • 役員に審査委員として発表後に具体的なフィードバックをコメントしてもらう

ハッカソンで期待する効果と結果

KPIの設定

今回のハッカソンを通して期待する効果を以下の4つと想定し、それぞれKPIを設定しました。

  • 組織としての技術力の向上(KPI:既存技術にとらわれない技術的な深さや広さのある発表が半数以上)
  • 社内コミュニティの活性化(KPI:部署横断チームでの参加が2チーム以上、ビジネスチームからの課題要望の解決が1件以上)
  • プロダクトのイノベーション促進(КРІ:プロダクトに関わる開発が1件以上)
  • エンジニアのモチベーションの向上(KPI:満足度、次回参加希望などサーベイ実施結果から判断)

KPI達成の状況

すべて達成できました!

ハッカソンをやって良かったこと、課題

良かったこと

事前に設定したKPI以外にも大きな成果が見られました。

  1. 社内での関心の高さ

    全社員の約半数である60名ほどが視聴に参加し、エンジニア組織の取り組みを広くアピールできました。

  2. 参加者満足度の高さ

    事後アンケートでの満足度と次回参加希望率は非常に高い結果でした。

    満足度が高かった理由の一つに、役員による審査員制の導入が挙げられます。
    具体的なフィードバックをしてもらえたことが、高い満足度に繋がったようです。

実施を通じて見えた課題

  1. 告知から実施までの期間が短かった

    告知から実施までが1ヶ月では、テーマ決定やチームビルディングの時間が不足し、一部のエンジニアが調整できず、参加を断念する状況がありました。

  2. 評価基準が不十分であった

    評価基準を「効果の期待値」「効果の確度」「革新度」で設定していましたが、この基準では「技術力の向上」に主眼を置いた開発が評価されにくくなってしまいました。

  3. 技術系の発表が伝わりにくい

    技術系の発表内容が、視聴者にとって理解しづらく、ある程度の技術知識が求められる場面がありました。

まとめ

「ハッカソンを通じたエンジニア組織の強化は可能」

適切なテーマ設定やKPI策定、告知後のサポートを行い、エンジニアの満足度を高めつつ、組織の課題解決を図ることができました。

今後の開催方針

以下を改善点とし、継続的なハッカソンの開催を計画しています。

  • 開催頻度:年1〜2回を目標に実施
  • 告知期間:告知は2〜3ヶ月前に行い、参加者が十分に準備できるよう配慮
  • 内容の分離
    • 技術検証会:技術的知見が必要なテーマに特化
    • 社内課題解決会:全社公開で誰でも参加可能に

さいごに

今回のハッカソンで特に嬉しかったのは、参加したメンバーが楽しみながら取り組んでくれたことです。
新しいことに挑戦したいという意欲も感じられ、こうした挑戦が、組織全体の技術力向上につながっていくと考えています。
一方で、このような挑戦の場を日常業務の中でも提供できる環境を作ることの重要性を改めて実感しました。


最後までお読みいただきありがとうございました!
YouTubeで当日のウェビナーを視聴できますので、もしお時間あれば是非ご視聴ください。
他の企業の方もとても魅力的な発表をされていました。

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皆さんの会社やチームでもハッカソンを開催してみてはいかがでしょうか?
新しい発見や気づきが、きっと次の成長につながるはずです。



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