こんにちは!
テクノロジーソリューション統括室の伊代田です。
本日は2020年から行っている弊社の社内イベント(研修)である技術書輪読会の紹介をします。
一般的な輪読会と違う部分としては、参加者が多くなるため、複数グループによるグループディスカッション+グループ発表の形を取りました。今後輪読会の企画されてる方の参考になれば嬉しいです。
後半の「運用・結果編」はこちら。
始めた経緯
RPではもともと有志で集まって輪読会をするという文化がありました。
それが非常に有意義な時間になっており、今後会社としても有益になると感じた発案者(PMの田本さん)が社内研修用に企画をまとめて提案しました。
企画を数人で詰めて、それまでは小規模で散発的に行われていたものを社内研修として、フィナンシャルクラウド事業部とTS室を中心に進めました。
技術書輪読会の目的
以下の5つを目的として定めました。
大分欲張っています(笑)
- インプット・アウトプットの機会を作る
- 共通言語の醸成
- コミュニケーションの活性化
- (できれば)他事業部間の交流
- 輪読会の議論からアクションを変える
せっかく大規模に時間を使えるようにしてもらったので、個人の成長、組織の成長、どちらもできるようにすることを意識しました。
以下、目的についての詳細を企画書から引用しつつ説明します。
1. インプット・アウトプットの機会を作る
通常業務では業務に閉じた技術の理解と利用になるので、一般的な幅広い技術知識をつけることができない。
一般的な技術知識を恒常的に体系的に学ぶための時間(機会)を作る。
他人の理解のアウトプットからさらなるインプットとなる。
新しい気付きや理解が得れるため中長期的なプロダクト開発、事業の発展に寄与できる。
アウトプットをするとインプットした情報の整理になり、インプットした情報の理解が深まる。
他人に自分の意見を伝える練習になる。
今後エンジニアとしての幅を持つためには、もっと我々は色々な形でインプット、アウトプットが必要ではないか、それに技術書輪読会はアウトプットのフィードバックももらいやすいし最適ではないか、という話になりました。
2. 共通言語の醸成
システム開発において共通言語を醸成していくことは非常に重要。
全員で同じ本を読むと、共通の概念、言葉の定義、スキルについて理解することにつながる。
理解が早まる、認識の齟齬が少なくなる、混乱を招かない、コミュニケーションが円滑になる。
RPでは新卒からベテランまでいろいろなキャリア、技術を持ったエンジニアが在籍しています。
組織が拡大していく中で、様々なメンバーとなるべくスムーズにコミュニケーションを取れるようになるために輪読会は役立ちました。
実際に輪読会後に「茹でガエルになってない?」とか「これ割れ窓だよね?」とか各所で聞けるようになってすげーなって思いました(語彙力)。
3. コミュニケーションの活性化
普段の業務のみだと同じチーム内でのコミュニケーションに偏る。
決められたテーマの本を通して自分の意見を伝えたり、他人の意見を傾聴することによって新しいコミュニケーションの場をつくり、活性化させる。
縦割りまではいかなくとも業務に直接関わらない人とのコミュニケーションは取りにくいのが現状です。
ただそれでも外よりは近い位置にいるので、そういう場としても輪読会を活用できればと思いました。
4. (できれば)他事業部間の交流
他事業部の参加を任意にし、開発職以外の方に技術の理解の場を設ける。
他事業部の理解を聞くことによって技術に関するギャップや新しい気付きが得られる。
他事業部の参加者は基本的にオブザーブ参加。
これは大分チャレンジしたものになるのですが、
参加者を設定しつつも、勉強会自体はオープンに行いました。
今回参加予定でなかったエンジニアも、 エンジニア以外も参加OKとし、全体のチャンネルで告知などを行いました。
5. 輪読会の議論からアクションを変える
議論で話した「気づき」を基にアクションをどう変えるかまで議論したい。
気づくだけではすぐに忘れたり、実践できなかったりすると思うので、
新しい行動様式として仕事に組み込んでいけると成果がわかりやすいのでは。
議論だけで終わらず 、議論を通して本の内容から実際のアクションへ繋げられたら最高だよねとこちらを掲げました。
どのように進めたか
二週間に一度のペースで行い、2020年9月から12月まで合計8回行いました。
参加人数は20人程度で、ディスカッションをしやすいように5人前後のグループを4つ作りました。
輪読会はCOVID-19の状況もあり、すべてオンラインで行いました。
輪読会の進行
進行は以下のようにグループディスカッションを中心に行いました。
参加者へは事前に対象箇所の読書と、その感想、議論したいことをレポートしてもらいました(もちろん業務時間内)。
1. メインルームにて会の目的と今回の対象箇所の確認(5分)
2. グループごとに別れてディスカッション(40分)
3. メインルームに戻りグループごとのまとめを発表(10分)
以上のように本を読む時間はなく、しかも事前に参加者全員がレポートを用意している前提のため、輪読会自体はディスカッションを中心に行いました。
大分タフな形だと思います。
第一期の対象書籍はいくつか運営側で候補を絞った上で参加者にアンケートをとり決定しました。
結果『達人プログラマー』となりました。
やってみて
実際にやってみてどうだったかは次回の「運営・結果編 」にて紹介します。
お楽しみに!
これから
技術書輪読会は、エンジニア組織活性の重要施策として実績が評価されて、今年2021年は予算拡大し第二期としてやっていくことになりました。輪読会参加対象は、RPエンジニア全体となり、サービス横断でもさまざまなシナジーが期待できそうです。
第二期一つ目の本は『リファクタリング』です。
目的は第一期と変わらずです。
人数が増えたことで運営の負荷は上がりそうですが、新しい議論が生まれると思うと楽しみです。
第二期の様子もレポートします!
「運営・結果編」も近日中に公開します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
その後の「運用・結果編」はこちら。
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